PC は複数あるけどモニターが一つしか無いとか、グラフィックボードの性能が低くて GUI でインストーラが起動できないとか、間違って動かなくなっちゃったサーバの再インストールしているのを上司に見られるとヤバ(ry とか、いろいろな大人の事情によって、遠隔操作で(こっそり) Linux をインストールしたい場合、vnc によるリモートインストールを行うことができます。
まずはインストールCDをセットして起動します。インストーラが起動し、「boot: 」と表示されたら、以下のコマンドを入力します。
boot:linux vnc vncpassword=パスワード
「パスワード」にはリモートログイン時に使用する任意のパスワードを指定します。
# 英語キーボードのキー配列になります。「=」は「^」のキー(日本語キーボードでは「へ」のキー)を shift を使わずプッシュします。
続く画面で IPアドレス、サブネットマスク、ネームサーバを指定します。同一ネットワーク上に DHCPサーバがある場合は動的にIPアドレスを取得できます。
あらかじめ使用するIPアドレスが決まっている場合は、以下のようにipアドレス/ネットマスクを指定することもできます。
boot:linux vnc vncpassword=パスワード ip=192.168.1.10 netmask=255.255.255.0
メディアチェックが起動します。通常は Skip して構いません。
・NIC が複数ある場合は、どの NIC を使用するか聞いてきます。
インストーラが、ネットワークカード及び VNC サーバを起動します。
クライアントPC で RealVNC などの VNC viewer ソフトを起動し、指示どおり「192.168.1.10:1」に接続します。
ここで聞かれるパスワードは「vncpassword=」で指定したパスワードです。
VNC接続すると GUI インストール画面が表示されますので、あとは通常どおりインストールを進めます。
言語の選択: 日本語を選択します。
キーボード配列: 日本語を選択します。
インストール先ディスクの選択:: 通常の内蔵 HDD にインストールしますので、「Basic Storage Device」を選択します。
警告画面が表示されます。他の OS とデュアルブートする場合などディスクにデータがある場合はバックアップを取るなど十分に注意してください。
ホスト名の設定: とりあえずはデフォルトで良いでしょう。あらかじめホスト名が決まっている場合はここで入力します。
タイムゾーン: アジア/東京 を選択します。
「システムクロックで UTC を使用」のチェックは外します。
管理者パスワード: root のパスワード設定です。任意のパスワードを入力します。
パーティション設定: 全てのディスクを使用します。
デフォルトのレイアウトではext4 + LVM の構成になります。不都合がある場合は「Create Custom Layout」を選択して、手動でパーティションを作成します。
ディスクの内容はすべて削除されます。問題ない場合は「Write changes to disk」をクリックして進みます。
インストールタイプの選択: 最小インストール+デスクトップを選択します。
また、「今すぐカスタマイズ(C)」のチェックを入れて進みます。
インストールパッケージのカスタマイズ: 開発ツールのみ追加しておきます。gcc などコンパイラやライブラリが含まれています。
インストールが始まります。最小インストールの場合早ければ数分で完了します。
インストール完了画面が表示されたら「再起動」をクリックします。
インストール後
再起動後に以下の様な画面が表示される場合があります。設定変更の必要がなければ「QUIT]で抜けます。ここではIPアドレスの設定を確認するため「Network Configuration」に進みます。
「Device Configuration」を選択して Enter。
VNC インストール用の IP アドレスが設定されているようです。変更せず「Cancel」します。
setup Utility の画面を抜ければインストール完了です。